SC経営士一次試験「SC経営戦略」の直近4〜5年分の過去問(2022〜2025年度)を分析し、ビジネスフレームワーク関連の用語・概念を用語集形式でまとめました。問題文・選択肢の両方に登場したキーワードをすべてカバーしています。
まず「全用語一覧テーブル」で出題頻度と全体像をつかみ、各カテゴリーの詳細カードで理解を深めていきましょう。
※本サイトのコンテンツは公開情報をもとに独自に作成・編集したものです。SC経営士試験は受験者数が限られており、正解の根拠や問題の意図が明確に示されないケースもあります。掲載内容の正確性には細心の注意を払っておりますが、実際の試験の合否を保証するものではありません。あくまで学習の参考情報としてご活用ください。
- 全用語一覧
- カテゴリー別 詳細解説
- PEST分析(PESTLE分析)
- 3C分析
- 5フォース分析(5F分析)
- SWOT分析
- バリューチェーン分析(VC分析)
- 7S(マッキンゼーの7S)
- VRIO分析
- PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
- アンゾフの成長マトリクス
- ポーターの競争戦略
- ブルー・オーシャン戦略
- GAP分析
- BSC(バランス・スコアカード)
- KGI / KPI / KFS
- MECE(ミーシー)
- ロジックツリー
- PDCAサイクル
- STP分析
- 4P(マーケティングミックス)
- ペルソナ
- カスタマージャーニー
- AIDMA(アイドマ)
- AISAS(アイサス)
- 5A(マーケティング4.0)
- RBV(リソース・ベースト・ビュー)
- コアコンピタンス
- ケイパビリティ
- 📌 試験対策まとめ:特に押さえておきたい対比・セット
全用語一覧
| 用語 | カテゴリー | 出題頻度 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| PEST分析(PESTLE分析) | 外部環境 | 超頻出 | 政治・経済・社会・技術の4視点でマクロ環境を分析 |
| 3C分析 | 外部環境 | 超頻出 | 市場・顧客、競合、自社の3視点でKFS(重要成功要因)を見出す |
| 5フォース分析 | 外部環境 | 超頻出 | ポーター提唱。業界の収益性を5つの競争要因で分析 |
| SWOT分析 | 外部環境+内部 | 超頻出 | 強み・弱み・機会・脅威の4項目。内外同時に分析 |
| バリューチェーン分析 | 内部環境 | 超頻出 | 原料調達〜販売の各工程で創出される付加価値を分析 |
| 7S(マッキンゼーの7S) | 内部環境 | 頻出 | ハード3S+ソフト4Sで企業の内部資源を7要素で整理 |
| VRIO分析 | 内部環境 | 頻出 | 経済価値・希少性・模倣困難性・組織の4視点で競争優位を評価 |
| PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント) | 内部環境 | 標準 | 市場成長率×市場占有率で事業・製品を4分類し資源配分を最適化 |
| アンゾフの成長マトリクス | 経営戦略 | 頻出 | 既存・新規の製品×市場を組み合わせた4つの成長戦略 |
| ポーターの競争戦略 | 経営戦略 | 頻出 | コストリーダーシップ・差別化・集中の3つの基本戦略 |
| ブルー・オーシャン戦略 | 経営戦略 | 頻出 | 競争相手の少ない未開拓市場を探し、競争を回避する戦略 |
| GAP分析 | 経営戦略 | 頻出 | 現状と理想のギャップを明確化し、埋めるための方策を検討 |
| BSC(バランス・スコアカード) | 経営戦略 | 標準 | 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4視点でKPIを管理 |
| KGI / KPI / KFS | 経営戦略 | 頻出 | 目標達成指標(KGI)・評価指標(KPI)・重要成功要因(KFS) |
| MECE | 論理思考 | 標準 | 「漏れなく・ダブりなく」整理するロジカルシンキングの基本概念 |
| ロジックツリー | 論理思考 | 頻出 | 問題の要因を階層的に分解し、根本原因を特定するツール |
| PDCAサイクル | 論理思考 | 標準 | Plan→Do→Check→Actを繰り返し品質・業績を継続改善 |
| STP分析 | マーケティング | 頻出 | セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの3ステップ |
| 4P(マーケティングミックス) | マーケティング | 標準 | Product・Price・Place・Promotionで市場戦略を立案 |
| ペルソナ | マーケティング | 頻出 | ターゲット顧客を実在の人物のように詳細に設定した仮想像 |
| カスタマージャーニー | マーケティング | 頻出 | 顧客が商品を認知→購入決定するまでの体験プロセスの可視化 |
| AIDMA | マーケティング | 標準 | Attention→Interest→Desire→Memory→Action。従来型購買行動モデル |
| AISAS | マーケティング | 標準 | Attention→Interest→Search→Action→Share。デジタル時代の購買モデル |
| 5A(マーケティング4.0) | マーケティング | 標準 | Aware→Appeal→Ask→Act→Advocate。コトラーが提唱する現代型モデル |
| RBV(リソース・ベースト・ビュー) | リソース戦略 | 標準 | 競争優位の源泉を外部環境ではなく自社内部の資源・能力に求める理論 |
| コアコンピタンス | リソース戦略 | 超頻出 | 競合他社にまねできない、顧客に価値を提供する中核的な技術・能力 |
| ケイパビリティ | リソース戦略 | 頻出 | 特定技術力(コアコンピタンス)に対し、バリューチェーン全体に及ぶ組織能力 |
カテゴリー別 詳細解説
PEST分析(PESTLE分析)
自社を取り巻くマクロ環境を4つの視点で分析するフレームワーク。
・Politics(政治):法規制、税制、政策
・Economics(経済):景気動向、為替、物価
・Society(社会):人口動態、消費トレンド、ライフスタイル
・Technology(技術):IT・DX・AI・特許動向
「PESTLE」はこれにEnvironment(環境)とLegal(法律)を加えた拡張版。
3C分析
マーケティング戦略立案の基本フレームワーク。3つのC(=市場・競合・自社)からKFS(重要成功要因)を見出す。
・Customer(市場・顧客):ニーズ、市場規模、購買行動
・Competitor(競合):競合他社の強み・弱み、シェア
・Company(自社):自社の強み・資源・現状
3つの視点を重ねることで、「自社が勝てる領域」を発見できる。
5フォース分析(5F分析)
マイケル・ポーターが提唱した、業界の競争構造を分析するフレームワーク。5つの競争要因を把握し、収益性を評価する。
① 業界内の競合の脅威
② 新規参入者の脅威
③ 代替品・代替サービスの脅威
④ 売り手(サプライヤー)の交渉力
⑤ 買い手(顧客)の交渉力
5力が強いほど業界の収益性は低くなる傾向がある。
SWOT分析
内部環境と外部環境を同時に分析できる、最もオーソドックスなフレームワーク。
【内部環境】
・Strengths(強み)
・Weaknesses(弱み)
【外部環境】
・Opportunities(機会)
・Threats(脅威)
4象限をクロス分析(クロスSWOT)することで、具体的な戦略オプションが導き出される。
バリューチェーン分析(VC分析)
企業活動を「主活動」と「支援活動」に分類し、各工程でどれだけの付加価値が生み出されているかを分析するフレームワーク(ポーター提唱)。
【主活動】購買物流→製造→出荷物流→マーケティング→サービス
【支援活動】全般管理・人事管理・技術開発・調達
どの工程が競合と差別化できているか、無駄はどこかを把握できる。
7S(マッキンゼーの7S)
マッキンゼーが提唱した、企業の内部資源を7要素に分けて分析するフレームワーク。戦略実行の際に各要素の整合性を確認するために使う。
【ハードの3S】
Strategy(戦略)・Structure(組織構造)・Systems(システム)
【ソフトの4S】
Shared values(共通の価値観)・Style(経営スタイル)・Staff(人材)・Skills(スキル)
VRIO分析
RBV理論に基づき、自社の経営資源が競争優位をもたらすかを評価するフレームワーク。
・Value(経済価値):その資源は価値を生むか?
・Rarity(希少性):競合他社は持っていないか?
・Imitability(模倣困難性):簡単にまねできないか?
・Organization(組織):組織として活用できているか?
4つすべてを満たす資源が「持続的競争優位」の源泉となる。
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
BCGが開発した、複数事業・製品の組み合わせを最適化するための分析ツール。「市場成長率」と「市場占有率(シェア)」の2軸で4象限に分類する。
・花形(高成長・高シェア):積極投資
・金のなる木(低成長・高シェア):利益源、維持
・問題児(高成長・低シェア):投資か撤退か判断
・負け犬(低成長・低シェア):撤退候補
アンゾフの成長マトリクス
アンゾフが提唱した、企業の成長戦略を「製品」と「市場」の新旧の組み合わせで4分類するフレームワーク。
・市場浸透戦略:既存市場×既存製品(シェア拡大)
・市場開発戦略:新規市場×既存製品(新市場参入)
・製品開発戦略:既存市場×新製品(新製品投入)
・多角化戦略:新規市場×新製品(最もリスク大)
ポーターの競争戦略
マイケル・ポーターが提唱する、競争優位を確立するための3つの基本戦略。
・コストリーダーシップ:業界最低コストを実現し価格競争で勝つ
・差別化戦略:独自の価値で競合と差別化し高付加価値を実現
・集中戦略:特定セグメント(ニッチ市場)に資源を集中
3つのうちどれかに集中することが重要。中途半端な状態(スタック・イン・ザ・ミドル)は避けるべき。
ブルー・オーシャン戦略
競争相手が多い激戦市場(レッド・オーシャン)を避け、競争のない未開拓市場(ブルー・オーシャン)を創出する戦略(キム&モボルニュ提唱)。
・競合と戦うのではなく、競争を無意味にする市場空間を作る
・「価値の革新」を通じて差別化とコスト削減を同時に追求する
・「戦略キャンバス」などのツールで既存業界の常識を見直す
GAP分析
現在の状態(As-Is)と目標とする将来の状態(To-Be)のギャップを明確にし、そのギャップを埋めるための方策を検討するフレームワーク。
①「現状はどうか(As-Is)」を把握する
②「理想はどうあるべきか(To-Be)」を設定する
③ギャップの原因を分析し、具体的な施策を立案する
戦略計画・業績管理・スキル開発など幅広い場面で活用される。
BSC(バランス・スコアカード)
財務だけでなく、4つの視点で企業の戦略と業績をバランスよく管理するツール(キャプラン&ノートン提唱)。
① 財務の視点:ROE・売上高など
② 顧客の視点:顧客満足・リピート率など
③ 業務プロセスの視点:業務効率・品質など
④ 学習と成長の視点:人材育成・組織能力など
4視点から戦略目標(KGI)→KFS(CSF)→KPI→目標値→アクションプランを設定する。
KGI / KPI / KFS
目標管理・業績評価でセットで使われる3つの指標。
・KGI(Key Goal Indicator):最終的な目標達成の指標。例:「年間売上高◯億円」
・KPI(Key Performance Indicator):KGI達成の過程を測る中間指標。例:「月間来客数◯万人」
・KFS / KSF / CSF(Key Factor/Success Factor for Success):戦略目標を成功させるための重要な要因
MECE(ミーシー)
ロジカルシンキングの基本概念。「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の略で、「漏れなく・ダブりなく」という意味。
情報や問題を整理する際に、要素を網羅しつつ重複をなくすことで、思考や議論をすっきり構造化できる。コンサルティング的思考の出発点となる概念。
MECEな分解例:「男性・女性」「20代・30代・40代・50代以上」など
ロジックツリー
問題の要因・解決策を木の枝のように分解して整理するツール。MECEを守りながら思考を広げ、根本原因や解決策を視覚的に整理できる。
【主な種類】
・WHYツリー(原因追求型):「なぜ?」を繰り返し根本原因を探る
・HOWツリー(解決策探索型):「どうすれば?」を繰り返し打ち手を列挙
・WHATツリー(要素分解型):課題や現象を構成要素に分解
PDCAサイクル
業務の継続的改善を実現するためのマネジメントサイクル。品質管理の父・デミングが広めたフレームワーク。
・Plan(計画):目標を設定し実行計画を立てる
・Do(実行):計画に基づいて実行する
・Check(評価):結果を測定・検証する
・Act(改善):評価をもとに改善・修正する
このサイクルを継続的に回すことで品質・業績の向上が期待できる。
STP分析
効果的なマーケティング戦略を策定するための3ステップフレームワーク。
・Segmentation(セグメンテーション):市場を同じニーズ・属性をもつグループに分類する
・Targeting(ターゲティング):狙うセグメントを選定する
・Positioning(ポジショニング):選んだセグメントで自社をどう位置づけるかを決める
顧客のニーズに合わせたきめ細かいアプローチが可能になる。
4P(マーケティングミックス)
効果的に市場へ商品・サービスを届けるために組み合わせる4つのマーケティング要素。「マーケティングミックス」とも呼ばれる。
・Product(製品):何を提供するか
・Price(価格):いくらで提供するか
・Place(流通):どこで提供するか
・Promotion(プロモーション):どうやって知らせるか
顧客視点の「4C」(Customer value, Cost, Convenience, Communication)と対応する。
ペルソナ
自社商品・サービスのターゲットとなるユーザー像を、実在する人物のように詳細に設定した仮想人物像。単なる「ターゲット層」より具体的な個人像として描く。
設定項目の例:年齢・性別・職業・家族構成・年収・趣味・ライフスタイル・お悩みなど
ペルソナを共有することで、チーム全体のマーケティング施策の方向性が統一される。
カスタマージャーニー
顧客が商品・サービスを「認知」してから「購入」し「継続利用」するまでの一連の体験・行動プロセスを時系列で可視化したもの。
典型的なステップ例:認知→情報収集→比較検討→購入→利用→再購入・推奨
各ステップで顧客の行動・感情・タッチポイントを整理することで、最適なマーケティング施策を立案できる。
AIDMA(アイドマ)
消費者の購買決定プロセスを説明する古典的モデル。主にマス広告時代のモデルとして知られる。
・Attention(注意):商品の存在を知る
・Interest(関心):興味を持つ
・Desire(欲求):欲しいと思う
・Memory(記憶):記憶に留める
・Action(行動):購入する
AISAS(アイサス)
インターネット・SNS時代に対応した購買行動モデル(電通提唱)。AIDMAに「検索」と「共有」を加えたのが特徴。
・Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購入)→ Share(共有・口コミ)
購入後の「Share(共有)」が次の消費者の「Attention」につながる循環型モデル。SCでの口コミ・SNS戦略と密接に関係する。
5A(マーケティング4.0)
コトラーが「マーケティング4.0」で提唱した現代型の購買行動モデル。SNS・クチコミの影響を重視している。
・Aware(認知):ブランドを知る
・Appeal(訴求):好意を持つ
・Ask(調査):SNS・レビューで情報収集
・Act(行動):購入・利用する
・Advocate(推奨):他者に薦める・SNSで発信
RBV(リソース・ベースト・ビュー)
「資源ベースの戦略論」ともいう。競争優位の源泉を外部の市場環境(ポジショニング)ではなく、自社内部の独自資源・能力に求める理論(バーニー提唱)。
・企業固有の資源(技術・人材・ブランド・知識・組織文化など)が競争優位を生む
・その資源の評価に使われるのがVRIO分析
・5フォース分析が「外部環境重視」なのに対し、RBVは「内部資源重視」
コアコンピタンス
競合他社には真似できない、顧客に対して特別な価値を提供する中核的な技術力・能力(ハメル&プラハラード提唱)。
コアコンピタンスの3条件:
①顧客価値を高めている
②競合他社に真似されにくい
③複数の製品・市場に応用できる
バリューチェーン上の「特定の技術力・製造能力」を指す点で、組織全体の能力(ケイパビリティ)と区別する。
ケイパビリティ
企業のバリューチェーン全体にわたる組織的な能力。コアコンピタンスが特定の技術・製品に関する能力であるのに対し、ケイパビリティはより広範な組織全体の行動力・遂行力を指す。
例:迅速な意思決定能力、顧客サービスの一貫したクオリティ、情報収集・活用能力など
「コアコンピタンス(技術力・製造能力)」と「ケイパビリティ(組織能力・行動力)」の違いを押さえることが重要。
📌 試験対策まとめ:特に押さえておきたい対比・セット
- 外部環境 vs 内部環境:PEST・3C・5フォース(外部)vs 7S・VRIO・バリューチェーン(内部)、SWOTは両方
- コアコンピタンス vs ケイパビリティ:特定技術力(コアコンピタンス) vs バリューチェーン全体の組織能力(ケイパビリティ)
- RBV vs ポジショニング:内部資源重視(RBV)vs 外部環境重視(ポーターの5F・競争戦略)
- 購買行動モデルの変遷:AIDMA(マス広告時代)→ AISAS(ネット時代、検索・共有が追加)→ 5A(SNS時代、推奨が重視)
- KGI・KPI・KFS:最終目標(KGI)・中間指標(KPI)・成功要因(KFS)はBSCとセットで理解
- MECE+ロジックツリー:「漏れなくダブりなく(MECE)」を守りながら問題を分解するのがロジックツリー

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